吉里吉里設定について

 「吉里吉里設定」は、吉里吉里のオプションを GUI で設定できるツールです。
 「吉里吉里設定」には2種類あって、普通の「吉里吉里設定 (tools フォルダにある krkrconf.exe)」と、エンドユーザ向けの「エンジン設定 (エンジン設定.exe)」があります。
 普通の吉里吉里設定は主に制作者向けで、エンドユーザ向のほうは吉里吉里本体とともに配布し、エンドユーザ ( 2次ユーザ ) が自分自身である程度トラブルシューティングやパフォーマンスの調整をできるようにするためにあります。
 普通の吉里吉里設定の方は、最初に設定を行う吉里吉里実行可能ファイルをたずねてくるので指定してください。
 エンジン設定.exe は、エンジン設定.exe が置かれているフォルダから吉里吉里実行可能ファイルを探し、それに -userconf オプションをつけて起動するプログラムです。従って エンジン設定.exe の動作には吉里吉里実行可能ファイル本体が必要です。( 以前の吉里吉里 SDK のバージョンでは エンジン設定.exe (旧名称 userconf.exe) と共に userconf.ini と krdevui.dll が必要でしたが、現バージョンでは必要ありません )

 オプションの名前や設定可能な値やオプションの説明は、吉里吉里本体に内蔵されている情報を使います。吉里吉里設定と吉里吉里本体が同じ吉里吉里配布パッケージに入っていなかったものでも ( たいていは ) 大丈夫です。

外部設定ファイルについて

 吉里吉里の外部設定ファイルは、実行可能ファイルの名前の拡張子をtofに変えた物となります。たとえば、実行可能ファイルが"game.exe"ならば、外部設定ファイルは"game.tof"となります。
 krkrconf.exeやエンジン設定.exeは、外部設定ファイルが存在すれば外部設定ファイルに、存在しなければ吉里吉里本体にオプション情報を書き込みます。
 外部設定ファイルを使用したい場合は、外部設定ファイルの名前で0バイトのファイルを作成してください。以降、吉里吉里本体にはオプション情報は書き込まれず、外部設定ファイルにオプションが書き込まれるようになります。
 また、吉里吉里本体は本体に書き込まれたオプション情報ではなく、外部設定ファイルのオプションを参照するようになります。
 これは、なんらかの理由でオプション情報を本体に書き込みたくない場合(本体のハッシュチェックや日付時刻チェックを行うので本体の内容や日付時刻が変わっては困る場合など)に有効です。

Note
ファイル破損チェックツールは吉里吉里本体(やReleaserで作成した実行可能ファイル)の構造を認識し、吉里吉里本体のオプション情報の部分はチェックの対象から外すので、本体が書き換わっても正常にチェックできます。ファイル破損チェックツールを使うからといって外部設定ファイルを使わなければならないわけではありません。

ファイルアクセス権限について

 エンジン設定.exeや吉里吉里設定は、吉里吉里本体や外部設定ファイルに書き込みを行います。
 これにより、特にWindowsNT系のOS(2000やXPなど)のように、ファイルにアクセス権限を設定できるOSでは、注意が必要になることがあります。
 たとえばProgram Filesフォルダでは、一般ユーザはこれ以下のフォルダにあるファイルに書き込む権限を持っていない場合があります。このような場合は、エンジン設定.exeや吉里吉里設定は、書き込みを行うことができずにエラーになってしまいます。
 これを回避する為には、インストーラで吉里吉里本体や外部設定ファイルに、すべてのユーザが書き込み可能な許可を設定するか、あるいは、エンジンの設定はしかるべきユーザ(ソフトをインストールしたユーザやパワー・ユーザ、Administratorなど)が行うように促すなどの方法があります。

吉里吉里設定の画面

 吉里吉里設定画面は以下のようになります。

Configure.png

( エンドユーザ向けの吉里吉里設定 (エンジン設定.exe) には「アイコン」のグループと「非表示」のチェックボックスはありません )

「オプションの名前」
 設定できるオプションが一覧表示されています。
 コマンドラインオプション も参照してください。
「オプションの値」
 「オプションの名前」で選んだオプションに対して設定できるオプションの値が一覧表示されます。
 選択してください。
「オプションの説明」
 「オプションの名前」で選んだオプションに対する説明が表示されます。
「非表示」
 このチェックボックスがチェックされた状態のオプションは、エンドユーザ向け設定ツールでは表示されません。ユーザに隠したいオプションを指定するときにチェックします。
「リリースオプション」
 いくつかの、ユーザーが通常の操作では設定不可能なオプションを指定できます。
メッセージマップファイルを読み込まない
メッセージマップファイル(msgmap.tjs)を起動時に読み込みません。
XP3アーカイブのみから実行
dataフォルダやコマンドラインから指定されたプロジェクトフォルダを読み込まず、必ず data.xp3 あるいは data.exe、あるいは Releaser で本体に結合されたアーカイブからのみ実行をします。
「アイコン」
 実行可能ファイルのアイコンを変えることができます。
 吉里吉里設定が使用しているアイコン変更のアルゴリズムは完全ではないので、一度アイコンの変更を行うと別のアイコンに変更できなくなる可能性があります。